噴火による直接の死者は、一人も出ませんでした。それでも、約3,800人の島民全員が、4年5か月ものあいだ島に帰れなかった——。2000年に始まった三宅島の噴火は、そんな異例の災害です。島を無人にした正体は、溶岩でも噴石でもなく、目に見えない火山ガスでした。雄山の山頂は大きく陥没し、二酸化硫黄を出し続ける島から、人々は長い避難生活を強いられたのです。東京都に属する伊豆諸島で起きた、静かで長い災害の記録をたどります。 三宅島噴火とは?2000年に始まった長い噴火 三宅島は、東京の南約180kmの海に浮かぶ伊豆 ...