1993年、日本のスーパーから米が消えました。「平成の米騒動」です。その犯人が、2年前に4,000km離れたフィリピンで噴火した火山だと言ったら、信じられるでしょうか。1991年6月15日のピナツボ噴火は20世紀最大級(VEI6)の大噴火で、噴き上げた硫酸のベールが地球全体の気温を約0.4度押し下げました。一方で、死者847人という数字は、この規模の噴火としては驚くほど少ない。「観測史上もっとも成功した避難」と「日本の食卓を直撃した冷夏」。ふたつの顔を持つ噴火の全体像を追いかけます。 ピナツボ噴火とは?1 ...